黄昏のブランコ
ミセス・テディの一人息子チョコ・ブラウニーが家出してから、早や3ヶ月が過ぎようとしています。
溺愛する愛息がいなくなったというのに、パンプキン・ヘッドの店のためにカボチャパイを用意したり、大使夫人レディ・サラからコルドン・ブルーのレシピを習ったり、ママがいつもと変わらず楽しそうに日々を送っているのは、一体どうしてなんでしょう?
実は、チョコが家出した後、彼にサーカス団への紹介状を書いてやったパンダのドンドンがすぐさま白状したおかげで、ママはチョコの居所を把握しただけでなく、サーカス団の団長から毎日写真添付つきメールまでもらっているので、これっぽっちも心配していないのでした。
「可愛い子には、旅をさせろって言うじゃない?」
一方、当のチョコ・ブラウニーといえば、サーカス団にもぐりこんでいっぱしのオトナ気分もつかの間、玉乗りも出来なければ炎のフープもくぐれず、舞台に立てば、ピエロの投げたクリームたっぷりの甘いパイを顔で受ける役回り。
甘いもの嫌さに逃げ出したというのに、これでは何のために家出したのかわからなくなる始末です。
団長とママが連絡を取り合っているなどとは露知らず、サーカス団の花形になるべくブランコの特訓を始めたチョコ・ブラウニーですが、生来運動神経皆無の彼が公園のブランコを卒業出来るのは、一体いつになることやら・・・。
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コメント
チョコ・ブラウニーくんへ
もうブランコの練習はしなくてもいいんだよ?
デリといっしょにママのもとへ帰ろう。
投稿: レディさら | 2005年9月29日 (木) 22時44分