誰がサンタに?
アストレイア島の子供達にプレゼントを贈る計画を立てていた玩具屋のニック・スクエアは、サンタクロースの役目を郵便配達夫のデリ・バリーに頼んだ時点で、致命的なミスに気がつきました。
ペンギンのデリでは煙突の上り下りに時間がかかりすぎる上に、用意したサンタの衣装も全くサイズが合いません。
公認サンタのハリー・ベリーがまとめて面倒をみようと申し出てくれましたが、さしもの彼でさえ夜が明けても配り終えることは不可能でしょう。
シナモン・シュガーのドーナツ店でホイップクリームがたっぷり詰まったフレンチ・クルーラーをぱくつきながら、デリに負けず劣らず運動音痴の我が身を呪っていると、八百屋のサン・フラワーが声をかけてきました。
「サンタってのは、痩せてちゃ駄目なのかい?」
「そうか!君はまだ独り身だから、クリスマスイブは暇なんだね!」
暇と言われて少々むっとした表情を浮かべたものの、サンは負けずにこう言い返しました。
「アストレイア島の子供達に喜んでもらいたいだけだよ。こう見えても、大学ではサッカーの選手だったから、体力には自信があるのさ」
サン・フラワーの活躍のおかげで、アストレイア島の子供達が大喜びだったことは言うまでもありませんが、彼の意外な一面を知ったピンキー・ホールズ、そしてデリの家で世話になっているチョコ・ブラウニーの気持ちが大きく動こうとしているのでした。
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