« 2006年1月30日 (月) | トップページ | 2006年2月 6日 (月) »

2006年2月 2日 (木)

シュー・ジャックマンのチョコレート・ブティック

IMG_6229

バレンタインデーに女性が意中の男性にチョコレートを贈る習慣は日本独自のものです。
ここMOKI村では、かつては愛の殉教者聖バレンタインを偲んで家族や友人同士がカードや花束を交換する欧米スタイルでしたが、何事にもお祭り騒ぎが大好きな住民の間に日本の風潮はあっという間に広まりました。
パティシエだけでなくショコラティエの資格も有するシュー・ジャックマンは、この時期チョコレートをメインとした品揃えで女性客の要望に応えています。
高い技術と厳選した素材に加え徹底した温度・湿度管理により、本場フランスやベルギー同様の高品質な商品を作り上げていくのです。
ショーケースには、ブランデー、リキュール、抹茶、フルーツ、ナッツを用いたガナッシュやショコラティエの技の結晶であるトリュフなどが並び、さながら宝石箱のような美しさ!
もちろんパティシエとしての腕の見せ所、王族、貴族に愛されたウィーンの銘菓ザッハトルテもぜひ味わいたい逸品です。
大理石の上でチョコレートを練るシューとかいがいしく手伝うミセス・テディの姿を見た村人たちは、2人の将来についてあれこれ噂し合うのでした。

chokoshopiroirokomono

chokoshopkomonoiroiro2

| | コメント (2) | トラックバック (0)

孫・・・その②

IMG_6195

イーストウッド村長がバレンタインデーに孫のヴィヴィアンに贈ったショコラティエ・ベアのセットです。
プレゼントは誕生日とクリスマスだけにしてほしいというブルックの願いに反して、愛する家族に贈り物をする昔ながらの習慣を無視するわけにはいかないというのが、村長のもっともな言い分なのです。
「昨今では女性から男性に愛を告白する特別な日などといわれているが、本来はバレンタインという名の司祭が理不尽な罪で処刑された命日なのだよ。」
「ええ、そうね。でも、命日だからこそお花やカードがぴったりではなくて?」
「私もそう思うよ。でも赤ん坊はカードの文字も読めないし、花束を与えたって口に入れるかめちゃくちゃにちぎってしまうだけじゃないか。」
「こんな高価なお人形だって、この子にはまだ早すぎるわ。」
村長は聞こえない振りをして、すばらしく精巧に出来た人形をヴィヴィアンの腕にすべりこませました。
「ほうら、こんなに喜んでいるじゃないか!」
キラキラ輝くモビールの下で沢山の玩具に囲まれたヴィーは、100万ドルの笑顔を村長に向けています。
「お父様には何を言っても無駄ね・・・」

chokoboxiroiro

trunkchokoiroiro

| | コメント (2) | トラックバック (0)

四次元の飛行機乗り

IMG_6138

チョコ・ブラウニー・スペンサーの父エリックは優秀な飛行機乗りでしたが、息子がまだヨチヨチ歩きの頃、雲一つなく晴れ渡った南の空で消息を絶ち、2度と帰らぬ人となりました。
MOKI村は時空のはざ間に存在するためなのか、ローテ・ベリーの様に異世界からやってくる者もいれば、逆に磁場が強いとされる場所で行方不明者が出るという事件も発生しています。
ローテとユンカースの再会が叶わないのと同じく、エリックがたとえ生きていようともチョコとダイアナの元に帰ってくることはありません。
なぜなら、異世界への入り口は流動的で特定できない上に、運よくその隙間をくぐりぬけてたとしても、無限のパラレルワールドの中のどこに着地するかは、神様でもお分かりにならないと思われるからです。
この事故以降MOKI村では飛行機を禁止し渡航手段は船のみと定められました。
危険とされる海域を避けた航路を通ることにより、空よりもリスクが少ないと判断されたからなのです。
それ以来原因不明の消失事件は一つも起きていません。
エリックは、今でもどこか別の世界の大空を飛び回っているのでしょうか。
もしかしたら、あなたの部屋にいつの間にか飾られていたパイロットスタイルのテディベアが、エリックなのかもしれません。

pilotiroiro

pilotbear2shu

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2006年1月30日 (月) | トップページ | 2006年2月 6日 (月) »